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【コラム】生き残りをかけた書店のO2O・オムニチャンネルマーケティング(後編)O2O・オムニチャネルマーケティングコンサルティングのフィルゲート

category : What's New, コラム 2014.6.3 

書店は360度視野全開読み聞かせなミラクルワールド

ネット書店とリアル書店の特徴は何でしょうか?
ネットは予め購入または探すべき本が決まっているときは、検索性に優れレビュー等も参考にしながら、注文決済、早ければ当日配送も可能になり、米国のアマゾンでは、過去に購入した履歴を基に「Kindle MatchBook」として購入または無料で入手することも出来ます。

一方、リアル書店には「想定外の情報との出会い」があるり、「想定外」こそ実は自分が求めていた情報や、意外に役にたつ情報であったりします。言わば、ネット書店は「顕在化した欲求を満たし」、リアルな書店は「潜在的な欲求に気づく」ことあると言い換えることが出来ます。(参考:「なぜ本屋に行くとアイデアがうまれるのか」嶋 光一郎著)

人は自分の欲していることを、案外知らないことの方が多いのではないでしょうか。
例えば、休日や仕事帰りにフラッと書店に足を運び、話のネタになる本を探しに出かけたはずなのに・・・

書店の中を見回していると突然、目に入り手にとってしまう本。何だかわからないけど、つい買ってしまった本。こんな経験は誰にでもあることでしょう。これこそが、日頃は全く意識していな潜在的な欲求が顕在化し行動に移った瞬間です。この潜在的な欲求を顕在化させるフックになる要素を、リアルな書店は持っています。

 消費者は店舗内でO2O・オムニチャンネルを体感

店舗内でスマートフォンを操作しているシーンを見かけますが、気になるところです。
昨年、株式会社ジャストシステムが行った「店内でのスマートフォン利用調査」によれば、「商品情報の閲覧する」、「他のユーザーの評価記事を閲覧する」が上位に来ています。店内にいてもネット書店での行動と同様の事を行い、2O・オムニチャンネルを体感していることがうかがえます。

Q:あなたは下記の商品について店頭で買い物をする際、「店内」でスマートフォンを操作し参考情報を利用するような行動を取りますか。

Q:あなたは「書籍」を買いにお店に来ている時、スマートフォンを利用して、どのような行動を取りますか。

ネット書店の情報を販促に使ってしまう!

上記の調査からうかがえるのは、販売者が考える以上に消費者は既にO2O・オムニチャンネルを日常で使いこなしています。今後、店舗では現物サンプルだけが置かれ購入は、自社もしくは競合会社のサイトで行われる、いわゆる「ショールーミング」化が進むなどの議論も有りますが、消費者が情報をネット、リアルの隔て無く活用しているのであれば、店舗としてもネット書店の情報を販促に活用してしまうことも考えられます。

例えば・・・

書店業界のO2O・オムニチャンネルの取り組み事例

書店、取次店が今後の書籍販売について、O2O施策として様々な取り組みをはじめています。
その一例を紹介します。

書店

 丸善&ジュンク堂

・サイトから店舗の在庫状況、取り置き
・書店員によるブックレビューを配信

http://www.junkudo.co.jp/

 

 

 

 紀伊國屋書店

・ネット&リアルでの共通ポイント
・武庫川女子大学とのTwitterを活用した
O2Oプロモーション実証実験(2013年)

http://www.kinokuniya.co.jp/

 

 

  B&B(Book & Beer)

・ビール片手に本が選べる
・毎日のイベント・英会話教室

http://bookandbeer.com/

 

 

 

取次店

 日販

・ネット&リアルでの共通ポイント
・書店店頭での受け取り

http://www.honyaclub.com/

 

 

 トーハン

・リアル店舗での電子書籍購入
・紙本との併売

http://www.e-hon.ne.jp/

 

 

【編集後記】

ここ数年は、大手系列店以外の独立開業書店は無くなり、中小の書店は廃業の危機をむかえていると言われます。
ネット書店、コンビニでの販売強化、電子書籍とのおりあい等環境とすれば厳しいことばかりが言われておりますが、長年地元に根ざした中小書店であっても、移り変わる環境、商圏をつぶさに見据えて創意工夫する事で生き残りの道はあると思います。

今回の取材に応じて頂いた、博報堂ケトル代表であり、書店「B&B」の経営者である嶋 浩一郎氏が書店経営について言われていたのが、「自分達は利益の為だけに店内でビールを売ることや、イベントを行っているわけではない。新書が売れなくなって来た時代にどうやったら売れるだろうか、そのための販売でありイベントを開いています。」そして、スタッフとも売上情報等も共有し、どのようにしたら良い店になるか定期的にミーティングを開いているとのことです。

本が好き、インクの匂いが好きな私としても今後も注視していきます。

配信:O2O・オムニチャンネルコンサルティング フィルゲート 菊原政信

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